2005年10月20日

 
靴に砂が入るのよ
 と言った。

そうだね。
 と言った。

防砂林からテトラポットを眺めて

いつまでも波に耳を傾けているから

この国が 遠い国にヘリコプターを運んでいることも知らなかった。


波音は夜になっても消えない。

靴の中の砂がね
 と言った。

そろそろ行こうか
 と言った。


漁火が烏賊を呼び寄せていた。


posted by ホーライ at 00:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩篇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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